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お知らせ

 【緊急事態宣言(3回目)解除後の
          店舗・施設の衛生対策について】

2021年5月11日(火)
公益社団法人全国水利用設備環境衛生協会(水利協)

 4月に東京都・大阪府・兵庫県・京都府の4都府県に3回目の緊急事
態宣言が発令され、その他の特定地域にもまん延防止等重要措置が適用
されましたが、5月に期間の延長及び対象地区の拡大がありました。
 対象地区のみならず休業・時短などの影響を受けた店
舗・施設が、解除後に注意すべき点・備えておくべき点
は、新型コロナウイルス感染症対策の継続はもちろんの
こと、それ以外にも、レジオネラ症など水回りの衛生対策があります。

 協会より、店舗・施設の再開時などの際に注意すべき水利用設備の衛生対策について、ご説明
します。

●水利用設備の注意点と衛生対策
■貯水槽
 ○注意点…使用水量減少による滞留水、残留塩素濃度の低下、水温上昇、これ
      らを原因としたバイオフィルム・スライムの発生、藻・細菌類等微
      生物の発生により、水質が悪化する場合がある。
 ○対 策→汚れた貯留水の排水とともに、清掃業者または資格を持つ管理者等により清掃・洗
      浄する。
■上水道の水管・蛇口
 ○注意点…使用水量減少による配管内の滞留水、残留塩素濃度の低下を原因とした
      バイオフィルムの発生、細菌類等微生物の発生により、水質が悪化する
      場合がある。
 ○対 策→水管は通水(フラッシング)し汚れを取り除く。
      蛇口は通水(フラッシング)し、内部の汚れを取り除くとともに吐出口および周囲
      をブラシなどにより清掃・洗浄する。
■空調用冷却塔
 ○注意点…冬季に休止していたり長期間未稼働の冷却塔は、ゴミや汚れ、水
      槽の濁り、直射日光による藻、スライムの発生、水質悪化による
      スケールの付着、排水の詰まり、異臭などがある場合がある。
     [参考]稼働中でも藻類やバイオフィルム(およびスケール)の発
         生が認められる場合がある。
         さらに再開前に洗浄した後でも稼動するまでの数週間は、冷却塔内に水を張
         ったまま停止した状態で放置されていることが多く、その時期は日差しも強
         く気温も上昇し、藻類や微生物、さらにレジオネラ属菌が発生・繁殖しやす
         い状況になっている。
         これらは感染症の発生原因となるばかりではなく、冷房能力(熱効率)の低
         下となる。
 ○対 策→冷房空調機に用いられている冷却塔のほとんどは、10月頃から翌年5月頃まで停
      止しているので(長期間未稼働の場合も同様)、使用再開前に必ず冷却塔内を点検
      し、塔内や循環配管の清掃により汚れを取り除き、殺菌(消毒)処理することが必
      要。
      また、稼働中でも藻類やバイオフィルム(およびスケール)の発生が認められた場
      合、完全換水と除菌洗浄を実施する。
     [参考」定期的に(1ヵ月に数回程度)消毒剤を注入して常に循環水が殺菌されてい
         るようにする。
■浴槽(循環式浴槽)、シャワー設備
 これらについては、協会HPで掲載した【コロナ対策で休業再開後の
「入浴施設」に注意!循環式浴槽にレジオネラ症のリスク】
(2020年
5月11日(月)付)を参照して下さい。


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●ビル空調用加湿器・家庭用加湿器については、夏期に稼働する機会は少ないと思われますが、
 稼働する際には、以下の通り注意して下さい。
■ビル空調用加湿器
 ○注意点…加湿器用給水配管はシーズンオフ(暖房期外)には通水されないことが多く、水は
      貯留したままになる。
      貯留している水の遊離残留塩素が低下または消滅し、水垢の発生や細菌等微生物に
      よる汚染の危険性が大きくなる。
      また、配管材質によっては腐食により赤水が発生する。
 ○対 策→シーズンイン(暖房期)や長期運転休止後の運転開始前には必ずフラッシングを実
      施し、汚れた水を除去し、管内を洗浄する必要がある。
■家庭用加湿器
 ○注意点…非加熱型の超音波式家庭用小型加湿器では、タンク内に水が残って
      いると、使用していない間にタンク内に生物膜(ぬめり)が生成さ
      れ、レジオネラ属菌はじめとする微生物が繁殖しやすくなる。
 ○対 策→使用再開の際には、加湿器内に付着する生物膜(ぬめり)の生成を
      抑制・除去することが大切。タンク内の水には水道水を使う。
      タンク内の水は毎日完全に換え、タンク内は清掃する。(水のつぎ足しはしない)
      また、しまう際の保管方法について、各パーツをクエン酸等で清掃消毒後、水気を
      拭き取り乾かす。
      フィルターも洗浄し陰干しの後、乾かす。
      加湿器の内側・外側も薄めた中性洗剤で拭いて綺麗にする。
      その他注意事項は、メーカーの使用説明書を参照のこと。
      洗い終わったら完全に乾かしてから片づける。
      乾燥を怠ると保管中にカビが発生することがある。
      保管場所は湿気が少ない所を選び、除湿剤と一緒に保管しておくことも効果的。

      ※コロナやインフルエンザ対策として加湿器を使用した場合、いわゆる「加湿器肺
       炎」になることもあるので注意が必要。
       加湿器肺炎とは、加湿器中に発生した菌やカビ、化学物質などを吸い込むことで
       肺や気管支がアレルギー反応を起こすことを言う。
       抵抗力が低下している人や高齢者では「不適切な管理の加湿器」は重篤な感染症
       を引き起こす原因となるので清掃、メンテナンスなど衛生管理には十分に注意す
       ること。
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●その他の衛生対策
 ・各都道府県のホームページを見る…厚生労働省、都道府県等自治体のホームページにも店舗
  施設等の衛生対策についての注意喚起が掲載されているので、それらを参照して衛生対策を
  行う。
 ・その他…緊急事態宣言以外でも、まん延防止等重点措置が発出されているところ(地域)で
  は、店舗・施設の一時休業などによって再開時は衛生対策が必要な場合があるので、上記を
  参考にして衛生対策を行う。

 ※店舗・事務所・自宅の飲用水や生活用水の衛生に不安を感じた場合、水質検査を行うことも
  お勧めします。

最後に:これまでと同様、引き続き「衛生対策と予防」を行い、感染拡大防止に取り組んで頂き
    ますよう、お願いします。

文:水利協編集部        
SUIRIKYO.OR.JP オンライン情報

 ◇参考リンク:厚生労働省「レジオネラ対策のページ」
         https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124204.html