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2024年(令和6年)5月28(火)付け苫小牧民報は、北海道エアポート(HAP、千歳市)は27日、新千歳空港に新設された調整池から、同社が目標管理値とするBOD(生物化学的酸素要求量)値を超えた排水が流出したと発表した、と伝えた。水門を開けたまま調整池を管理し、雪解け水が流れたとみられ、国、HAPの確認不足が要因。排水がたどり着く美々川に影響はなかったとしているが、HAPは「多大なご心配とご迷惑をおかけしたことを心より深くおわび申し上げる」と陳謝している。
HAPによると、3月18日に新千歳空港の滑走路東側に新設された調整池出口付近で、BOD値が1リットル当たり37ミリグラムを、国道36号下の美沢川で同7・9ミリグラムを記録し、いずれも同社目標管理値の同5ミリグラムを超えたことが分かったという。
下流域の美々川は同1・6ミリグラムで、環境保全で定められている環境基準値同2ミリグラムを下回り、影響がなかったことも合わせて確認したという。美々川以外には環境基準値がなく、同社が定めた目標管理値を適用している。
調整池を確認したところ、同19日に水門が1センチほど開いていたことを確認。水門を閉じて22日に再調査したところ、調整池付近で同1・8ミリグラムにとどまり、下流域の美沢川や美々川はさらに下回る数値だった。
この調整池は国土交通省東京航空局が2023年度に新設し、容量は1万1000立方メートル。今年2月8日からHAPが管理しているが、HAPは「引き渡しの際、HAP、東京航空局双方で『水門は閉まっている』と思い込み、確認していなかった」と説明する。冬で積雪があり凍結していたため、目視確認も不十分だったという。