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トイレの洗浄水はレジオネラ症拡散の可能性/アメリカ

 新しい報告によると、レジオネラ症はトイレの水洗(フラッシング)によって広がる可能性があり、汚染された水の目に見えない「プルーム」(汚染源から立ち上る汚染物質)を空気中に放出するという。
 6月10日付の学術誌「Emerging Infectious Diseases」に掲載された報告書によると、フランスの病院でトイレの水洗(フラッシング)中にエアロゾル化された汚染水を吸い込みレジオネラ症に感染した可能性が高い2人の患者の症例を説明している。患者は、18歳と51歳の男性で両方とも免疫系を弱めていた。
 患者は入院中または退院直後にレジオネラ症を発症、感染は医療機関に関連する可能性が高いと判断された。双方の患者は抗生物質による治療により回復した。
 遺伝子解析の結果、トイレの水中の細菌の株は、患者に感染する株と同一であるか、または密接に関連していることが判明した。他の潜在的な感染源は特定されなかった。
 予防対策として、菌により汚染されたトイレは漂白剤で毎日消毒するか、フラッシュする前に蓋を閉じておくことだという。
 なお、この報告書はトイレの水が患者の感染源であることを明確に証明できなかったことに注意することが重要であるとしている。

資料:2020年6月11日(木)付 Live Science