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配管暖房業協会、商業ビルでのレジオネラ菌発生の可能性を警告/アメリカ

 配管暖房業協会(APHC)は、現在の新型コロナウイルスによる外出制限が解除されると、レジオネラを取り巻く公衆衛生上の深刻な懸念が生じる可能性があると考えています。
 APHCの最高経営責任者(CEO)は、「レストラン、パブ、スポーツ施設、ベッド&ブレックファースト(宿泊と朝食の提供をする、比較的低価格で利用できる小規模な宿泊施設)、ホテル、美容院、その他多くのレジャー施設が4週間近く閉鎖されている中で、これらの施設が営業を再開した場合、レジオネラ症の潜在的な広がりに対する意識を高める緊急の必要性があると感じています。」と説明した。
 現在のロックダウン(都市封鎖)は、前述の施設の配管システムが使用されていないことを意味します。APHCが多くの施設に当てはまると考えているこれらの休止状態となった機器等が適切に維持されていない場合、レジオネラ菌が停滞した水で設計が不十分な上水装置において、20℃~45℃の温度で菌が増殖するため、菌が成長するのに理想的な環境になる可能性があります。
 ビルオーナーと施設店舗経営者はレジオネラ菌への暴露のリスクを評価し、制御する法的義務があります。レジオネラ症を防ぐために、リスク評価、予防処置、修復作業を実施するべきです。しかし、ビルオーナーや経営者の大半は、法的義務と取るべき行動に気付いていないようです。この様な事態はかつてないことであり、建物を再開させることを考えずにこれほど長い間、閉鎖されたことはありません。

資料:2020年4月15日(水)付 Heating Ventilating & Plumbing (HVP) magazine