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香港のレジオネラ症患者3人が潜伏期間中にマカオ旅行/マカオ

 マカオ政府衛生局は4月21日、香港政府衛生署衛生防護センターが今年把握した17名分の退役軍人病(レジオネラ肺炎)病例報告のうち、3人の患者が発病前の潜伏期間中にマカオへ旅行していたとする通報があったことを明らかにした。
 香港衛生防護センターがマカオ側に提供した資料によれば、3人の患者の年齢は66〜84歳のいずれも男性で、今年1〜4月にかけて発病。3人はマカオ滞在中、コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)パリジャンマカオに滞在、宿泊した可能性があるという。
 マカオ政府衛生局は、同日から旅遊局の協力を得てパリジャンマカオにおける一連の調査を展開し、同施設に対して予防措置を講じるよう命じた。
 具体的には、パリジャンマカオの噴水、スパプール、スイミングプール、給水システム等の公共用水域の保守状況調査とサンプル検査を実施。噴水の一時停止及びサウナプール、スイミングプール、給水システムの徹底洗浄と消毒を要求したとのこと。
 同局は5月13日、パリジャンマカオの内で採取した78の水のサンプルの検査結果を発表した。このうち、ホテル客室、ロビーのトイレ、スイミングプールのシャワールームなど複数箇所の蛇口からレジオネラ菌を検出したといい、10のサンプルで基準値(10 CFU/ml)を超過していたという。
 また塩素消毒を行う二次給水システムが正常に作動おらず、塩素不足となっていたことも判明。運営側に対し、二次給水システムの改善及びリゾート内各所の出水口パーツの清掃を求めた。
 尚、プール、スパ、噴水からはレジオネラ菌は検出されなかったとのこと。改善措置が完了した後、あらためてサンプル検査を実施したといい、結果待ちの状態にあるとした。

資料:2017年4月22日(土)付 マカオ新聞