ニューヨーク州の病院で3名レジオネラ症/アメリカ
ニューヨーク州中央部にある都市シラキュース(Syracuse)のセント・ヨゼフ病院で3名の入院患者がレジオネラ肺炎と診断され、このうちの1名の死亡が確認された。州知事は病院の水を検査するために州保健局員を派遣した。
3名のうち快方に向かっている2名は入院後にレジオネラ症に感染しているが、死亡した1名は入院前後のどこで感染したかは不明という。
病院側は、死亡した患者は非常に複雑な健康上の問題があり入院しており、レジオネラ症が死因とは言えないとしていたが、州の保健部門による検査によりセント・ヨゼフ病院健康センターの2つの患者用洗面台と手術室の製氷機からレジオネラ属菌の存在が確認された。
細菌が発見された場所の蛇口は節水するように設計された「低流速」のもので、これらの蛇口の設計はレジオネラ属菌や他の細菌が増殖しやすいものであったという。
検査によってレジオネラ属菌が存在する可能性が示された後、院内の一部の水道使用を一時中止し、患者用蛇口1,000か所に細菌侵入を防ぐため、特別なフィルターの装着を始めた。
病院によると最後の患者が確認された日以降3週間の間、院内での新たなレジオネラ症例は発生していないという。
継続検査では11月に冷却塔で少量のレジオネラ属菌を検出したが、病院施設や周辺地域では誰もレジオネラ症に関係している兆候はないという。