水道水の半数にレジオネラ症を引き起こす細菌が生息/アメリカ
自宅の蛇口から出てくる水には、死に至る可能性のある肺炎の原因として知られる細菌がたくさん生息していることが分かった。
米国化学会機関誌「Environmental Science and Technology」に掲載された新しい研究は、アメリカの全水道水の半分以上が熱や咳や悪寒の症状を示すレジオネラ症の原因となる細菌に汚染されていることを明らかにした。
この発見には、米国環境保護庁(EPA)からの研究者が2年の歳月をかけて全米68の蛇口から272のサンプルを採取した。
分析の結果、これらサンプルの47%がレジオネラ・ニューモフィラの陽性反応を示した。
結局、採取された水のうち、ほぼ半分の32試料からは少なくとも1種類のレジオネラ・ニューモフィラの痕跡が発見された。これら32試料のうち11件は複数の種類の細菌を含むと判別された。
報道によるとこの水の試料は、台所の流し、風呂場の排水口、水飲み場、冷蔵庫の給水器から収集されたという。
研究の要約では、蛇口の半数近くでレジオネラ・ニューモフィラSG1の存在を示し、16%の蛇口で複数の菌種を検出した、としている。
本研究は、冷水の蛇口におけるレジオネラ・ニューモフィラSG1の発生と繁殖を記録した初の全米調査である。