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収集された雨水は病原体を含有/南アフリカ

 南アフリカ共和国は、低所得者や農村部の家庭用雨水タンクの設置に資金を助成しているが、病原体は集めた雨水に生息しており、研究チームによれば、特に子供や免疫不全の人にとっては公衆衛生上の危険が潜んでいるとしている。
 この研究は、「Applied and Environmental Microbiology」の出版前に公表された。
 研究者が発見した捕食性原核生物のリストは、レジオネラ(サンプルの73%で発見)、クレブシエラ(47%)、シュードモナス(19%)、エルニシア(28%)、赤痢菌(27%)その他を含んでおり、ほかにもジアルジア(25%)を含むいくつかの寄生性の原虫も発見した。
 報告書によると、病原体の多くは通常は淡水に生息しているが、サルモネラ(6%)は人の糞便汚染を示し、エルニシアは野生や家畜動物による糞便汚染の指標であるとしている。
 多くの住民は、ほとんど教育を受けていない失業者で、大体は洗濯や家の掃除に雨水を使っているが、調査を行った人の約4分の1は飲用もしていたという。
 雨水を集めることは、南アフリカの僻地の暮らしに必要で、住民は頻繁に共同の給水場の設備に頼っているが、その人達は水を得るために3分の1マイルの距離を歩かねばならないという。

資料:2014年2月26日(水)付 American Society for Microbiology (ASM)