鉄道のトイレ設備でレジオネラ菌検出/イギリス
レジオネラ属菌の痕跡が、2つのスコットランドの列車のトイレの水タンクで発見された。
スコットレール(鉄道会社)は、15箇所のタンクの検査後、レジオネラ肺炎につながる細菌を検出したことを確認した。
英国中の鉄道会社が150箇所の設備を検査したところ、3分の1がレジオネラ属菌に対して陽性であった。健康保護局(HPA)の広報官は、「一般の人への危険性は極めて低いと考えられる。」と述べ、鉄道車両におけるレジオネラ属菌の検出とレジオネラ症の発生との関連についての調査・研究も、「鉄道旅行に関連するレジオネラ症の事例も確認していない。」とも述べた。
ここ数週間で、レジオネラ症によるとされる3名の死亡があるが、列車内での感染事例はない。
広報官は、「速やかな対策により、全ての水タンクを消毒した。」と述べた。今回は2つのケースが見つかり、「両方とも塩素消毒され、細菌は根絶された。用心のため、私達は全てのトイレの水タンクを消毒し、独立した専門機関に検体の採取を求めた。」と述べた。
鉄道運営会社協会(ATOC)の広報官は、英国内の鉄道会社はこの問題に対処するために適切な行動を継続していると述べた。
また、列車の空調システムは「ドライ」型であるので、過去に発生しているレジオネラ症の感染源であるビルのエアコン設備とは比較できないと付け加えた。