あかしや荘、町長が再開を表明 小坂町/秋田
2020年12月17日に鹿角きりたんぽFMは、小坂町が所有・運営する温泉付きの福祉施設「老人憩いの家あかしや荘」が存続が見通せず自主休業を続けている問題で、細越町長は17日、再開を目指すことを表明した、と伝えた。
小坂町渡ノ羽(わたりのは)にある同施設は、今年6月の定期検査で、基準値を上回るレジオネラ菌が検出された。
町は調査により、レジオネラ菌が繁殖している場所が地中のため洗浄や交換が難しいこと、また源泉の温度と自噴量が下がっていることを確認したため、新たに温泉を掘削するか、大規模に設備を改良して、沸かした湯で対応するか、あるいは施設を廃止するかのどの道を選ぶかで判断が難しいとして、施設を無期限の休業にするとともに、9月の議会で回答は年度末までに出す方針を示した。
一方、議会の総務福祉常任委員会は協議の結果、高齢者の憩いの場として、また町民の福祉向上のために再開が必要だとし、今月14日付で町長宛あてに要望書を提出し、17日、議員全員による協議会が開かれ、細越町長が、「内部で協議し、自身で熟慮を重ねた結果、再開したいとの考えに至った」と説明した。
さらに細越町長は、施設・設備の確認や利用者を増やす方法なども検討するとした上で、「できるだけ早い段階でこの調査、設計などに関する予算を計上する」と述べた。
一方、町は同施設の利用者の代替施設として、荒谷地区の町コミュニティーセンターの浴槽を改修しており、保健所の許可があり次第、利用できるようにするとしている。
あかしや荘は12年前のオープンし、温泉は誰でも利用でき、町によると利用者は1日平均で、賃貸住宅の住民を中心に70人ほどいた。