記録的豪雨 被災地での清掃作業 熱中症や感染症などに注意を
2020年7月12日にNHK NEWS WEBは、記録的な豪雨で住宅などが壊れたり、泥水や土砂が流入したりする大きな被害が出た九州各地や岐阜県、長野県などの被災地では、土砂や泥水につかった住宅などで清掃や片づけなどの作業が始まっているが、気温も上がり、感染防止でマスクを着用する人が多いことから、専門家は熱中症や感染症などに十分注意するよう呼びかけている、伝えた。
感染症の専門家は、こうした作業にはこの時期ならではの注意点があると指摘しており、具体的には、気温が上がる中、多くの人たちが新型コロナウイルスの感染防止でマスクをしているため、自覚症状がないままに熱中症になる危険性があるとし、こまめに水分を補給して、休憩をとり、冷たいタオルや保冷剤で体を冷やすことが必要だとしている。
また、休憩時には検温を心がけ、熱があった場合などは作業の中断を勧めている。
さらに、がれきなどを撤去する時、ケガをすると破傷風菌に感染するおそれがあるほか、肺炎などを引き起こすレジオネラ菌が泥水に含まれるおそれがあるとして注意が必要だとしている。
予防には長袖、長ズボンに水を通さない丈夫な手袋や底の厚い靴を着用し、マスクを使用することが有効だとしている。
日本環境感染学会で災害時の感染対策を検討する委員会で委員長を務めている岩手医科大学の櫻井滋教授は、「新型コロナウイルスの感染も気になると思うのでマスクの着用や手洗いで対策を行っていただきたい。ただし、対策をすればするほど、熱中症のリスクが高まるので、休憩時間にはマスクを外すなど、体調を管理しながら作業していただきたい」と話している。