レジオネラ菌、検出相次ぐ 公共プール浴場など、県が注意呼び掛け/滋賀
2019年(令和元年)8月28日付け中日新聞は、県内の公共プールの浴場などで、肺炎などを引き起こす細菌「レジオネラ菌」の検出が相次いでいる。大津、高島の両市内では今月下旬、ともに公設のプール施設内で検出が続出。施設の一部を利用停止し、洗浄するなどの対応に追われている、と伝えた。
昨年10月にオープンした大津市富士見台の市富士見市民温水プール「スポック富士見」。25
メートルプールやトレーニング室とともに設けられた男女の浴場内から21日、基準値以上の同菌が検出され、同日午後から浴場の利用を停止している。
再開は9月7日の予定。施設入り口には「お詫(わ)び」の張り紙をして、入場者に浴場が利用できないことを伝えているが、親子連れでにぎわった24日には「お風呂入られへんのか」と残念がる人もいた。
高島市のスポーツ施設「今津B&G海洋センター」でも22日、25メートルプールの横にある直径2メートルほどの円形の浴槽(ジャグジー)で検出。現在は浴槽の利用を停止している。
大津市内では先月中旬、県などが運営するホテルの男性用浴場でも検出があり、浴場の利用を一時停止した。市保健所によると、今年はほかにも市内の2施設で検出の報告があったが、いずれも現在は利用を再開している。
いずれも人への感染被害は報告されていない。県生活衛生課によると、温浴施設などの検出は行政への報告義務がなく、県全体の数を把握できていないが「8月下旬で5件の報告があるのは、例年より多い」として注意を呼び掛けている。
なお、県薬務感染症対策課によると、同菌の感染者は今年(19日時点)、県内で14人と例年並み。温浴施設などで感染した疑いのある例はなく「雨上がりに土いじりをした」など、屋外で感染したとみられる例が大半という。