元支配人に禁錮2年求刑 三原の温泉集団感染/広島
2019年(令和元年)6月18日付け中国新聞は、三原市須波ハイツの温泉宿泊施設「みはらし温泉」で2017年3月に入浴した男性をレジオネラ菌に感染させ死亡させたなどとして業務上過失致死傷罪に問われた元支配人の中島康隆被告(41)=三原市=の初公判が18日、広島地裁であり、中島被告は起訴事実を認めた。検察側は禁錮2年を求刑し、即日結審した、と伝えた。
判決は7月1日の予定。
検察側は冒頭陳述などで、2009~2016年に同温泉でレジオネラ菌の感染や感染の疑いがある事案が4件発生したにもかかわらず、中島被告は従業員に指導や監督をせず衛生管理を怠ったと指摘。「過失の程度は非常に重い」と主張した。
弁護側は「温泉は廃業し再犯の可能性はない」などと寛大な判決を求めた。
被告人質問で中島被告は「赤字が続き、売り上げのことだけを考えた。お金のかかる衛生管理は二の次にしてしまった」と述べた。
起訴状によると、中島被告は浴槽の清掃など感染防止の注意義務を怠り、従業員の指導監督も適切にせず、男性をレジオネラ肺炎で死亡させ、20人を集団感染させた疑い。同温泉は2018年12月に閉館している。