みはらし温泉、来月末で事業撤退 集団感染事件で利用低迷/広島
2018年(平成30年)12月13日付け中国新聞は、三原市須波ハイツの温泉宿泊施設「みはらし温泉」などを運営する森川観光グループは12日、レジオネラ菌の集団感染事故後の利用者低迷などにより、1月末で温泉関連事業から撤退すると発表した、と伝えた。
「グループとしての負債はない」とのこと。
同グループ本部企画課によると、「みはらし温泉」は今月1日で既に閉館。温泉と同じ建物に入る料理店は1月4日、別棟の温泉療養ホテル(90棟)は同月末でそれぞれ営業を終える。正社員と契約社員は計94名は原則、全員解雇するとのこと。
「みはらし温泉」では昨年3月、入浴客58人がレジオネラ菌に集団感染し、うち1人が死亡した。
市によると営業停止処分後、今年4月に再開したが、1日平均約500人いた入浴客は約3分の1に落ち込んだ。さらに10月下旬、基準値を超すレジオネラ菌が再び検出され、営業を自粛していた。
同グループは入浴客の回復見込みがないとして、「みはらし温泉」の再開を断念。料理店の閉鎖も決めた。療養ホテル閉館は、グループに経営を担う後継者がいないことなどが利用という。
今後、「みはらし温泉」など3施設と立体駐車場、貸別荘を土地ごと売却する方針。県内外のホテル・飲食関係会社と交渉中という。
本部企画課の神本俊教リーダーは、「信頼回復を第一に取り組んできたが、閉館、閉店という結果になり申し訳ない」と話している。