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東京湾に基準値超廃水、不二サッシに改善指示/千葉

 2014年(平成26年)11月6日付け産経新聞は、市原市は5日、排出基準を超えた物質を含む廃水を同市八幡海岸通の営業所から東京湾に流したとして、不二ライトメタル(本社・熊本県)に水質汚濁防止法に基づく改善命令、「指導、監督が不十分」として親会社の不二サッシ(川崎市)に改善指示の行政措置をそれぞれ行った、と伝えた。
 9月には千葉海上保安部が同法違反などの疑いで、同営業所などを家宅捜索していた。
 両社は市役所で記者会見を開き、土屋英久不二サッシ社長は「深く反省している。全役職員が環境配慮と法令順守の重要性を認識し、あらゆる対策を講ずる」と謝罪した。
 同グループの内部調査によると、平成21年ごろから今年8月まで、同法の規制値(Ph5.0~9.0)を超えたアルカリ性廃水を1日につき約10立方メートル排出した。9月に行われた再現実験ではpH9.4だったが、人体などに影響はないとみられるという。
 通常は処理をして東京湾に排出するが、50代のベテラン担当者ら数人は、設備の故障などで処理しきれない廃水の一部をそのまま排出していた。水質計測のバルブを操作し、処理前の廃水が予備槽へ送られる機能もすり抜けるようにしていた。上司らは知らなかったとしている。
 不二サッシは排水の水質データの虚偽報告問題で、平成17年には「環境問題に関する改善報告書」を県と同市に提出していた。佐久間隆義市長は「再発防止を約束したにもかかわらず残念。厳正な指導に努める」とのコメントを出した。

ニュース資料:2014年(平成26年)11月6日(木)産経新聞