稚魚大量死問題 上流の下水処理場からシアン化合物を一時検出 小田原/神奈川
2014年(平成26年)2月11日付け神奈川新聞(カナロコ)は、小田原市西酒匂の鬼柳排水路の下流で稚魚が大量死した問題で、県流域下水道整備事務所は10日、現場から約600メートル上流にある下水処理場の放流水からシアン化合物が一時検出されたと発表した、と伝えた。
同事務所によると、7日午前に近くで魚の大量死が発生したことを受け、直後に採水調査した結果、1リットル当たり0.35ミリグラムのシアン化合物を検出、8日は不検出だった。
同処理場は、酒匂川流域の下水を集めて処理、同排水路に流している。
シアン化合物の排水基準(1ミリグラム以内)を下回っていたが、月2回実施している入水を含めた定期検査では不検出が大半という。同事務所も原因などを調べている。
また、県西地域県政総合センターは10日、回収したボラ、コイなどを解剖した結果、異常が確認されないため、水中のシアン化合物によって死んだ可能性が高いと発表した。
県水産技術センター内水面試験場(相模原市)が回収魚を解剖、死因を調査した。体内から細菌類は検出されず、病気の可能性は低いと断定したという。