不正配管で下水道料金逃れ 熊本市内の3施設/熊本
2013年(平成25年)4月18日付けくまにちコムは、不適切な法人運営があるとして、熊本市から改善命令を受けている社会福祉法人慈雄会(三角保之理事長)運営の福祉施設(同市北区龍田陳内)など3施設が、不正配管を設けて井戸水の取水量を少なくごまかし、下水道使用料の徴収を免れていたことが17日、分かったと、市上下水道局が発表した、と伝えた。
現時点では不正配管の設置時期などは不明。
同局は施設側に事情聴取をするなどして全容解明を急ぎ、未払い分請求などを行うとしている。
同局によると、3施設は同法人が運営する特別養護老人ホームと介護老人保健施設、関連する医療法人社団自由が丘(平原輝雄理事長)が運営する病院。
いずれも同じ敷地内にある。昨年6月に匿名の情報提供があり、調査を開始。
施設側に給水設備図面の提出を求めたが、昨年10月に「見つからず、配管の詳細が分からない」などと回答があった。
簡易流量計を3施設が取水する井戸に取り付け調べたところ、メーター表示の約2倍の水量を確認。
施設側の同意を得て掘削調査を行い、メーターを迂回する不正配管を見つけた。
施設幹部は同局に対して「知らなかった」などと話しているという。
同様の不正行為は、昨年6月に東区の温泉施設、同8月に同区の介護老人福祉施設で表面化。
市は今月、市下水道条例を改正し、▽事業者の同意なしでも立ち入り調査できる ▽調査を拒否した際に氏名などを公表する-などして権限や罰則を強化した。