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不正配管で下水道料金免れる 熊本市の温泉施設/熊本

 2012年6月11日(月)付け熊本日日新聞は、熊本市上下水道局は11日、同市東区戸島の温泉施設「天然温泉 ぶぶたん」が、給水の過程で水量メーターを通らない不正な配管を設置し、2011年4月までの過去4年間に下水道料金約5,660万円の徴収を免れていたと発表した、と伝えた。
 同局は施設を運営する同市の「肉の大塚」(大塚唯雄社長)に対し、6月までに未徴収となっている下水道料金を追加請求するとともに、不正に免れた使用料の2倍にあたる過料約1億1,300万円の支払いを求めた。同社は不正の事実を認め、追加徴収分については既に完納している。
 同局によると、水井戸と温泉井戸から浴槽などに給水する際、一部メーターを通らない配管を使い、給水量をごまかしていた。下水道使用料は給水量から算定する。同局は2000年の開業時から不正が続いていたとみているが、追加徴収したのは時効が成立していない2007年3月以降分。
 国土交通省の要請に基づき、同局が下水道に接続するスーパー銭湯7施設を調査。ぶぶたんの使用水量が他施設に比べて少なく、水量メーターの検針値と汚水流量に大きな差があった。昨年2月の現地調査では配管の一部が撤去されていたことが判明。直後の同4月の検針でも給水量が前回比4.6倍に急増したことなどから、同局はう回配管による不正行為があったと判断した。
 同社が浴場の水の一部を水路に放流したと説明している点についても、同局は指導を検討している。
 「肉の大塚」は同日夜、会見し、「不正の認識はあったが、厳しい経営状況下、甘えがあった。申し訳ない」と謝罪。しかし、「2倍の過料は厳し過ぎる」として異議申し立てを検討するとしている。
 同局は「2倍の過料は他都市の事例や判例を参考にした」としている。

ニュース資料:2012年(平成24年)6月11日(月)熊本日日新聞