ふじみ野プール事故、「危機意識まだ希薄」市職員アンケート/埼玉
2011年2月24日(木)付の東京新聞は、ふじみ野市は23日、2006年7月に女児=当時(7つ)=が死亡した市営大井プール事故の再検討報告書を公表した、と伝えた。
市が報告書をまとめるのは3回目だが、今回初めて行った職員アンケートで、公共施設を基準に基づいて管理しなければならないことを「知らない」と答えた職員が52%に上った。
高畑博市長は「職員に危機管理の認識がないことが露呈してしまったが、ありのままに公開することで、個々の意識向上に役立てたい」としているという。
市は2006年9月と1009年8月に報告書を公表しているが、捜査機関に押収された資料が返却されたのを機に昨年4月、検討委員会をつくり、再検討を進めたという。
報告書によると、旧大井町時代からプールの吸水口の安全措置を定めた県の指導要綱は事実上無視され、吸水口などのふたをネジやボルトで固定するよう重ねて促した2006年5月の県教委の通知も、所管の体育課に届けられていなかった。
報告書は「市教委に組織としての法令順守感覚が欠如。管理は委託業者に任せておけば大丈夫という安易な依存体質があった」とした。
職員約700人(部長職、非常勤職員など除く)に対するアンケートでは、公共施設が定期報告などの施設基準や維持管理基準に基づいて管理されなければならないことを「知っている」と答えた職員が48%にとどまった。
ホームページで公開している報告書について「読んだことがある」職員は73%だったという。
市は「事故後の研修などで再発防止策などは徹底してきたが、さらに意識啓発を徹底したい」としているとのこと。