井戸水の不正配管防止へ条例改正案/埼玉
2011年2月24日(木)付の東京新聞は、行田市の日帰り温泉施設が井戸水の不正配管を行い、多額の下水道料金を逃れていた問題で、同市は23日、再発防止を目指し3月定例議会に提案する下水道条例改正案を発表した、と伝えた。
井戸使用者に配管図面提出や抜き打ち検査を義務付けるなど市の管理権限を強化。
市によると、県内では例がなく、全国でもあまりない厳しい内容になったという。
この問題では、温泉施設が井戸水の配管に不正なバイパス管を設け、大量の水を水量計測メーターを通さずに使用、多額の料金を逃れていた。
バイパス管は土中に埋設され、市は長年発見できなかったという。
改正案では、井戸使用者に対し、工事前に詳細な配管図面を提出することを義務付ける。
温浴施設や工場など大口使用者には、市が工事中に配管確認の抜き打ち検査を行い、使用水が下水道に流れ込む直前の配管へのメーター設置も義務付けるという。
また、市は不正を行った施設の運営会社2社から、市が請求した未払い料金と過料計約2億6千万円の支払いを拒否する異議申立書と弁明書が先月24日に提出されたことも明らかにしたという。
2社は既に、未払い料金約1億3,200万円は納付したが、算定方法などに異議を唱え処分撤回を求め、過料も高すぎると主張しているという。
市は異議申立書を3月定例市議会に諮問、過料は内部で再検討し、年度内に処分を決める方針とのこと。