比謝川にジェット燃料 38リットル流出、米軍回収/沖縄
2010年12月23日(火)付の琉球新報は、沖縄防衛局によると、22日午後4時ごろ、沖縄市や嘉手納町などにまたがる嘉手納弾薬庫地区で米軍のジェット燃料約151リットル(ドラム缶1本の約4分の3)が漏出し、そのうち約38リットルが比謝川に流出した、と伝えた。
同局によると米軍側が流出した燃料を回収し、水面の油膜が下流に流れないよう油の吸収材を下流に設置したという。
比謝川は水量が豊富で、本島中南部に水を供給している。米軍は9月にも嘉手納基地で燃料貯蔵・移送エリアの燃料移送タンクからジェット燃料約2,950リットル(ドラム缶15本分)を地上に流出しており、米軍の安全管理の在り方も問われる。
防衛局によると、ジェット燃料が流出したのは沖縄市の県道74号沿いの嘉手納弾薬庫地区メーンゲートから約180メートルの地点。米軍は、ジェット燃料が入った装備品をカートに載せ移動する際、装備品を誤って排水溝に落下させたと説明した。防衛局職員が比謝川下流から上流に向けて現地を確認したが、油臭や水面の油膜は確認できなかったという。
県は同日、防衛局に再発防止を徹底するよう求めた。防衛局は、嘉手納基地に原因究明と再発防止の徹底を求めた。宮城篤実嘉手納町長は「比謝川に流れると大問題だ。まずは油漏れの状況がどうなっているか、米軍などから情報を収集する」と述べたという。