名護市ヒ素検出、世冨慶でも確認-原因は依然不明/沖縄
2010年11月17日(水)付の琉球新報は、沖縄総合事務局北部国道事務所が実施している名護東道路のトンネル工事現場の地下水からヒ素が検出された件で、同事務所が市内4カ所で実施した水質調査の結果、世冨慶で1リットル当たり0.018ミリグラムのヒ素が検出されていたことが24日までに明らかになった、と伝えた。
検出された数値は生活用水などに適用される水道法の基準(同0.01ミリグラム)を上回るが、工場排水などに適用される水質汚濁防止法の基準(同0.1ミリグラム)は下回っている。同事務所は「検出原因は不明。調査を進めたい」としているという。
水質調査は19日までに、同市東江や世冨慶のトンネルや河川などで実施。このうち、世冨慶のトンネル出口付近で採取した水から同0.018ミリグラムのヒ素が検出された。水の一部は世冨慶川に流入している。同事務所は「世冨慶川では生活用水として水を使用している世帯はない。ヒ素の値は工事現場からの排水基準を下回っており問題はない」と説明しているという。
同市東江のトンネル出口付近や幸地川では同0.003~0.006ミリグラムが検出されており、いずれも水道法、水質汚濁防止法の基準を下回っていたという。
結果を受けて、同事務所は世冨慶や東江など13カ所で新たに調査を実施。来月中旬までには結果が出るという。