白浜・源泉問題-町側、議会全員協で経緯説明/和歌山
2010年11月16日(火)付の産経新聞は、白浜町の町有源泉「第3天山」に無許可で動力装置が設置されていた問題で、町議会の全員協議会が15日開かれ、町側から経緯の説明を受けた。また、地元選出の国会議員や環境省職員がこの日、現地視察した、と伝えた。
第3天山は、1965年(昭和40年)1月にホテルのフロントロビー床面が80度ほどの高温となり、温泉の自然湧出と判明。町は1968年(昭和43年)、危険回避を目的に温泉法の適用を受けない形で掘削した。しかし「温泉は海に放流する」とした第3天山に、県の許可がないまま温泉をくみ上げるための動力装置が設置されていたことが分かったという。
全員協議会では、町側は経緯を説明。その中で(1)動力はホテル側が危険回避のために設置した(2)県としては許可のない源泉に動力があれば外さなければならないとの考えで、名義人の町が早急に対応すべきと指示されている(3)県の立ち入り調査で、湧出した温泉は海に放流されており、ホテルは利用していないと県から説明を受けている-などと話したという。
議員は「動力装置を停止すればどうなるのか」「温泉は町の財産。有効利用できるようにすべきだ」などと質問。町側は「現在県が調査中で、県、町、ホテル3者で最善の利用方法を決めたい」と理解を求めたという。
一方、環境省自然環境局の職員がこの日、現地を視察。動力装置などの設置を確認し、県や町、ホテル側から説明を受けたという。