基準超すジオキサン検出-旧能代産廃周辺28カ所で/秋田
2010年11月3日(水)付の秋田魁新報は、能代市浅内の旧能代産業廃棄物処理センター周辺で、有機化合物「ジオキサン」が環境基準(1リットル当たり0.05ミリグラム)を上回って検出されたことが2日、分かった、と伝えた。
同日に県第2庁舎で開かれた県の環境保全対策部会(部会長・菅原拓男秋田大名誉教授、4人)で県側が示したという。
県によると、ジオキサンは昨年11月に環境基準が設定された。今年9月上旬に県が同センター周辺の井戸など63カ所を調査したところ、28カ所で同20~38ミリグラムを検出。最高値は、汚染地下水の外部流出防止を目的に設けた遮水壁に近い外側の井戸。下水道に流せる「排水基準値案」は同0.5ミリグラムだが、同センターの下水道への放流水は同0.24ミリグラムだったという。
ジオキサンは無色の液体で、主に有機溶媒として用いられる。脳や腎臓、肝臓に影響を与える可能性があり、発がん性の疑いも指摘されている。県が2004年度から2012年度まで行っている「支障除去事業」ではジオキサンは対象外。県は同事業にジオキサン対策を盛り込む方針で、「広範囲に高濃度で検出されており驚いている。遮水壁外の井戸から早期に水を揚げ、ジオキサンを除去する」としているという。