井戸水から基準30倍のマンガン-宇部/山口
2010年10月31日(日)付の山口新聞は、宇部市は29日、同市西万倉の浅地地区の井戸水から、基準値を超えるマンガンが検出されたと発表した、と伝えた。
市は30、31日の2日間で、同地区と、隣の中ノ浴自治会の29世帯を対象に井戸水の一斉検査を行っている。市によると、地区周辺の地質が原因と推測され、今のところ人体への被害は確認されていないという。
水道法では、飲料水に含まれるマンガンの量は1リットル当たり0.05ミリグラム以下と定められている。市生活衛生課によると、浅地地区の住宅に浄水器の点検で訪れた業者が水質検査し、基準値の約30倍のマンガンが検出されたらしいという。28日に業者が市内の保健所に報告。この住宅では浄水器を使ってマンガンなどを除去しているため、井戸水はこれまで通り使用できるという。
両地区には水道は通っておらず、住民は井戸水で生活。同課によると、井戸水は水道法で年1回の水質検査が定められているが、マンガンは検査項目に入っていないという。
マンガンを一度に大量に摂取した場合、手足のしびれ、記憶障害などの症状が出るとされる。今回の一斉検査の結果が出るのは4、5日後で、基準値を超え、浄水器などを使用していない家庭には、万倉ふれあいセンターの水を使用してもらうとのこと。