三菱化学水質データ改ざん:子会社が排水分析―'04年から四日市市が委託/三重
2010年2月19日(金)付の毎日新聞は、四日市コンビナートにある三菱化学四日市事業所の水質汚濁データ改ざん問題で、改ざんに加担した子会社「三菱化学アナリテック」が、四日市市が各企業への立ち入り調査で採水した排水の分析業務を委託されていることが分かった、と伝えた。
委託は2004年から続いており、改ざん時期と重なることから、この間に分析を委託したデータに問題がないか調査することを決めたという。
市環境保全課などによると、市は水質汚濁監視測定業務の委託先を毎年度、指名競争入札で決める。
ア社は前身の会社を含め過去6年連続で受注しており、毎年約150カ所のサンプルを測定していたという。
一方、市はア社へサンプルを持ち込む際、以前は採水した事業所を隠すため容器は記号表記にしていたが、4、5年前から事業所名を記入する方法に変更していたことも判明。
事業所名が分かることで、特定のサンプルの改ざんにつながる可能性もあるという。
こうした問題点について、市川吉則・市環境保全課長は「分析業者は入札で決めており、契約期間内の変更はできない。採水した事業所名表記はサンプル入れ替わりミス防止のためだった。今後は検討したい」と話しているという。
また、四日市市は同事業所とア社四日市支店に対し、「不正・不誠実な行為があった」として、17日から6月16日まで4カ月間の入札参加資格停止の措置を行った。
県も18日までに、同事業所とア社を5月16日までの3カ月間、入札で落札候補者になっても契約を交わさない落札資格停止対象者とすることを決めたという。