邑南の汚水大量流出:養豚業者「いわみファーム」、県が改善命令や厳重注意/島根
2010年2月2日(火)付の毎日新聞は、邑南町の養豚業者「いわみファーム」(服部充雄社長)が、処理しきれない豚のふん尿などの汚水を同町日貫通の養豚場から放流していた問題で、県は1日、水質汚濁防止法違反があったとして、改善命令や厳重注意などを同社に行った、と伝えた。
県央保健所は、先月22日の放流発覚を受け、同27日に立ち入り調査。
その後同社が提出した報告書と付き合わせた結果、同社は2次処理装置が不調のため、1次処理の済んだ排水を水で薄めて放流。
その量は1日約53立方メートルに上り、BOD(生物化学的酸素要求量)、浮遊物質量などが、水質汚濁防止法で定める基準を大幅に上回っていたという。
また、農林水産部では、この意図的な放流と、同社が昨年11月に起こした80トンの汚水流出事故が、2002年に同社と県、住民らの間で交わした覚書に違反するものとして、養豚場からの排水自体の停止(すでに自主実施)と改善を求めたという。
谷口栄作・県央保健所長から改善命令書を受け取った服部社長は「処理装置の不調が長引き、つい放流をしてしまった。処理装置を改善して二度と起こさないようにしたい」と語ったという。