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<レジオネラ菌>重肺炎の原因、感染報告が5年間で5倍に

 2009年1月7日(水)付の毎日新聞は、重い肺炎の原因となるレジオネラ菌の感染報告者数がこの5年間で5倍近く増えたことが国立感染症研究所の調査で分かった。菌を含んだ水滴を吸うと感染するため、ジャグジーや打たせ湯などを備えた施設の普及が背景にあるとみられる、と伝えた。
 報道によると、研究所が全国の医療機関からの報告をまとめた。現在の統計の取り方を始めた00年以降、ほぼ150人前後で推移し03年は147人だった。その後、毎年増え続け、07年に668人が確認され、昨年も9月末現在で686人を記録した。このうち、感染源が判明するのはほぼ半数だが、いずれも大半は入浴施設の利用者という。昨年2月には、高圧洗浄機で足湯を清掃中の男性が霧状になった残り湯を吸い込み感染したという。
 急増の背景を、研究所は「検査精度の向上もあるが、ジャグジーや加湿器の利用増が感染の機会を高めている」と指摘する。東京都によると、都内でジャグジーを備えることが多いスポーツ施設や温泉施設も最近は右肩上がりで、特に06年度は前年度比で12%増の1736施設となったという。
 レジオネラ菌は肺炎球菌に次ぐ重症肺炎の原因菌で、抵抗力の落ちた人は意識障害や四肢の震えなど重症化するという。
 菌は日常生活のどこにでも存在し、水温が36度前後で最も繁殖する。分析した倉(くら)文明主任研究官(細菌学)は「こまめな消毒と清掃が発生防止になる。施設の利用者は、疑わしい症状が出たら早めに受診してほしい」と話す。
ニュース資料:2009年(平成21年)1月7日(水)毎日新聞


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