■2020年 第28週(7月12日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第28週の速報によると、803名(前年同週987名・前年同週比-18.6%)の感染者が報告されました。
(グラフ①参照)※別ページで表示(PDF)
今週の報告数は、45名でした。例年と比べると大幅に減少しています。
新型コロナウイルスの感染が収まらない中で、入浴設備のある施設等の営業の自粛や観光・レジャーを手放しで楽しむことが出来ない状況が続いていることが、利用者数の減少を招き、それに比例してレジオネラ症の感染者数も減少しているということでしょうか。
適切な衛生管理の結果によるのであれば、感染者数の減少は喜ばしいことですが、事情が違うので、複雑な思いがあります。
6月末(第27週)時点での
感染地域(都道府県)の報告数は、以下の通りです。
●報告数が多い都道府県
①兵庫県 36名(24名)
②神奈川県 32名(37名)
③千葉県 29名(28名)
④埼玉県 28名(37名)
⑤東京都 26名(31名)
⑥長野県 21名(23名)
⑦大阪府 20名(24名)
⑧岡山県 18名(10名)
⑨茨城県 17名(15名)
愛知県 17名(45名)
福岡県 17名(25名)
などとなっています。
※カッコ内は、前年同週の報告数 |
●報告数が少ない都道府県
①鳥取県 0名( 1名)
沖縄県 0名( 2名)
③香川県 1名( 1名)
高知県 1名( 3名)
佐賀県 1名( 2名)
⑥岩手県 2名( 3名)
和歌山県 2名( 3名)
⑧奈良県 3名( 7名)
島根県 3名( 3名)
長崎県 3名(10名)
宮崎県 3名( 5名)
などとなっています。
※カッコ内は、前年同週の報告数 |
(グラフ⑥参照)※別ページで表示(PDF)
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。
見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使い滅菌・消毒という菌対策も考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。 **************************************************************************
営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。