レジオネラ判明から5日間営業継続 市有施設 基準の9倍/愛媛
2017年(平成29年)4月29日付け愛媛新聞は、西条市は28日、市有施設「本谷温泉館」(同市河之内)の本館主浴槽から基準値の9倍のレジオネラ属菌が検出され、同日午後4時から全館の営業を休止したと発表した、と伝えた。
結果判明から営業を5日間続けており、市は「危機管理意識に甘さがあった」と陳謝した。
市によると、自主検査として10日、本館と新館の主浴槽で採水。そのうち本館から厚生労働省の水質基準(100ミリリットル当たり10CFU未満)の9倍となる90CFUのレジオネラ属菌が検出された。指定管理者が24日に検査機関から通知を受けたが、市へ報告したのは26日だった。
市産業経済部の越智三義部長は「安全管理が不十分だった。利用者にご迷惑をかけ申し訳ない」と述べた。今後、浴槽や配管などを洗浄。再検査の結果が判明し、営業を再開するまで早くても3週間程度かかる見込み。利用者から体調不良などの声はないという。
温泉館は宿泊施設を備えており、28日は1人が宿泊予定だったほか、ゴールデンウィーク中の29日~5月6日は延べ20団体78人の宿泊予約があった。
28日夜には休館を知らない入浴客が時折、温泉館を訪問。山口県宇部市から旅行中で26日にも入浴したという女性(69)は「良かったので再び来たのに残念。感染で死亡事例もあるのに」と話した。
本谷温泉は道後温泉(松山市)や鈍川温泉(今治市)と並ぶ「伊予の三湯」と称され、年間約13万人が入浴している。