■2017年 第24週(6月18日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第24週の速報によると568名の感染者が報告されました。
(グラフ@参照)※別ページで表示(PDF)
昨年(2016年)の同週は527名で、7.8%増えています。
例年の傾向から見るとこれからからの数週間が1年の中でも最も報告数が多くなる時期です。
(グラフE参照)※別ページで表示(PDF)
過去5年の週ごとの平均報告数を見て頂くと、傾向がおわかり頂けると思います。
ただ、入浴施設ばかりがレジオネラ症の原因とは言えないとも思われます。
海外では、冷却塔(クーリングタワー)が集団感染の原因となった報道が度々あります。
日本でも他人事と思わず、注意の目を向けたいものです。
ビルの管理をされている方がこのページを見ていましたら、管理物件にある冷却塔が適切に管理されているか気にかけて頂ければと思います。
冷却塔(クーリングタワー)の管理方法については、
厚生労働省が平成15年7月25日付けで告示している
『レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針』(厚生労働省告示第264号)には、
第三 空気調和設備の冷却塔における衛生上の措置
三 維持管理上の措置
冷却塔の使用開始時及び使用期間中は一月以内ごとに一回、
定期的に冷却塔及び冷却水の汚れの状況を点検し、
必要に応じ、冷却搭の清掃及び換水等を実施するとともに、
一年に一回以上、清掃及び完全換水を実施すること。
また、必要に応じ、殺菌剤等を冷却水に加えて微生物や藻類の繁殖を抑制すること。
と示されています。
また、『レジオネラ症防止指針』(公益財団法人日本建築衛生管理教育センター発行)でも日常の維持管理について、
@使用開始時に冷却塔、冷却水管の化学的洗浄を行う。
A使用期間中に、a)冷却水の殺菌剤処理
b)洗浄殺菌効果を持続させるための水処理
c)定期清掃(毎月1回程度の物理的洗浄)
d)定期点検(毎月1回程度)
e)レジオネラ属菌検査
B冷却塔使用終了時に冷却塔、冷却水管の化学的洗浄を行う。
としています。
今一度の確認をお願い致します。
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。単なる清掃だけでなく、滅菌・消毒という菌対策も是非、実施して欲しいものです。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→ここをクリック
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営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。