|
サイトマップ
|
よくいただく質問
|
個人情報保護方針
|
文字のサイズ
水利協は、「清掃・検査・補償」の独自システムで、水を利用する設備の衛生と利用者の安全を守っています。
トップページ
>
Dr.イワサキの今月のお話し
Dr.イワサキプロフィール
1933年島根県松江市生まれ。協会監事・学術部会代表幹事/北海道大学 健康・予防医学 教育学博士/健康評論家。
温泉健康法として「クアハウス」、森の健康法として「森林浴」を発案、企画・運営指導に携わる。その間、一貫して厚生省、農水省、環境省の補完事業を担当。レジオネラ菌対策、シックハウス対策にも係わっている。
著書に「温泉と健康」(厚生科学研究所)、「クアハウスの健康学」(総合ユニコム社)、「森林の健康学」(日本森林技術協会)などがある。
Vol.12
◆地球ご帰還に見せた先端宇宙科学の“三つの着地風景物語”
山崎直子、野口聡一両宇宙飛行士、そして7年間の宇宙の旅から帰還した小惑星探査機“はやぶさ”はそれぞれの異なる任務を果たし無事地球に帰還。まずはご苦労様と言いたい。一部は有人、二部は無人の差こそあれ、この出来事によって感じたことは、科学の精緻を極め、最先端の科学関与の仕事に、三つの帰還風景を実は見る人によりとてもエキサイティングで、それでいてコミカルな側面を覗かせていることだ。
まず第一話は山崎直子宇宙飛行士だ。
米国フロリダでの着陸は薄曇を理由に若干延期したもののいつもの優雅な着陸だった。戦時中末期の陸軍飛行少年隊予備の航空少年団(小学校6年生)で地上滑走のグライダー操縦をした筆者の経験からも、やり直しのきかないグライディングの恐さはそれなりに知っている。ただNASAの予算欠乏でスペースシャトル運用打ち切りとは無念だ。
第二話は163日間宇宙滞在の野口聡一さんのロシア宇宙船ソユーズ(21S)が6月2日、カザフスタン草原に着地した風景だ。
話には聞いていたが、“ドズンッ”と音をたてて着地?高さ50メートル余りのパラシュートと同じ位の土煙に包まれた風景は先端科学には余り似つかわしくなく、粗野だが派手な着地風景に驚いた。ロシアの友人に聞いた。落下時負荷は2~3メートルの高さから飛び降りるのと同じ程度で“大した?ことはない”と。更に判明したことは落下速度減速用に地上数十メートルでロケットが逆噴射するとかで、土煙はその反作用との話に納得した。安価で、着地予定地の気象とは無関係で安全度の高い帰還もロシア方式であり愉快だ。
第三話は“はやぶさ”の、長さ僅か540メートルのイトカワ・小惑星から60億キロもの宇宙の旅からの帰還だ。
着地点も豪州グレンダンボ市近くのウーメラ砂漠で、原住民アボリジニーの聖地ど真ん中にあったのはノートパソコン程度の重さのはやぶさカプセルである。着地もご丁寧に大切な、小惑星物質をくわえ込んだ採取口を下にして、しっかり被せた形の安着となり関係者の切なくも歓喜の涙を誘ったという。
この三話では、金を掛け優雅に仕事をこなす科学手法、チョット野暮ったいが安全効率が第一の科学手法、そして小さいが装置を騙しだまし折り合いを付ける科学手法を学んだ。 身近な水も同じだ。アジサイの花を愛でる雨水、九州直撃の激しい豪雨、大都市ビル内の水耕野菜用の水など色々の顔の水とのお付き合いがある。
それにしても、日本人宇宙飛行士や国産探査機が活躍し、サッカーワールドカップでも日本が大活躍を見せていたが、本当にこの先日本の未来は明るいのかどうか少々不安に思う今日この頃である。
では、また。
(1007-012)
ページトップへ戻る