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Dr.イワサキの今月のお話し
Dr.イワサキプロフィール
1933年島根県松江市生まれ。協会監事・学術部会代表幹事/北海道大学 健康・予防医学 教育学博士/健康評論家。
温泉健康法として「クアハウス」、森の健康法として「森林浴」を発案、企画・運営指導に携わる。その間、一貫して厚生省、農水省、環境省の補完事業を担当。レジオネラ菌対策、シックハウス対策にも係わっている。
著書に「温泉と健康」(厚生科学研究所)、「クアハウスの健康学」(総合ユニコム社)、「森林の健康学」(日本森林技術協会)などがある。
Vol.4
◆“豊か"で“快適"になった生活のツケは…
自然の破壊をはじめとする環境の悪化や生活習慣、食習慣などの急激な変化がもたらした現代病とよばれる病気はじつに数多い。たとえば、○○○症候群とかアトピー性皮膚炎などは昔は全く聞かない病気だった。その証拠にこの皮膚炎はヨーロッパでも国によって呼び方が違う程、病気認識も定まっていないのだ。
大方の原因は複合汚染による結果であり、野菜や果物でいえば、栽培の段階から私達の口に入るまでの間に、農薬、化学肥料、防腐剤など、これまで自然界に無い物質が多くなったこと、経済性、保存性を追求した効率栽培など、生活の高度化を支えた技術がもたらした反動だったのだ。
つまり、“元気な土”が消えてゆき、自然な栄養豊かな野菜が激減している外的な環境と、バランスの偏った食生活によって免疫性が低くなった現代人の健康状態を生んだ内的な環境の、双方が相まって起こった結果と言えるだろう。
もともとの“元気な土”は農薬や化学肥料に大量に含まれる“硫酸”のせいで亜鉛、鉄、銅の栄養が硫化亜鉛、硫化鉄、硫化銅に化けて土が元気になれない状態となり、一方、“元気な土”の活動を支えるはずの様々な細菌類、カビの糸状菌、キノコの担子菌など土壌微生物はアンバランスでいびつな活動を強いられている。
レジオネラ属菌のような土壌細菌はこの変化した土の中で生き抜く為に自らも環境に合わせて変化してゆくため、毒性を強めて成長する進化菌の誕生が考えられる。同じくO-157やノロウイルスなどの有害微生物の活動にもこの先、目が離せない。
基本的には、より自然な土の営みと人の食生活改善への大胆な修正が大切といえるだろう。
それはともかく、そろそろ小生も最近ではとんと聞かなくなった現代病「ぽっくり病」にならないよう、ふだんから健康に気をつけなければ、と思う今日この頃である。
では、また。
(0908-004)
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