Vol.35 ◆「海の家」の排水事情と衛生問題に注目
もうすぐ梅雨も明け、今年も暑くなりそうな予感がする。そうなると、海に山に、大勢繰り出してひと時の涼を求めたくなるのは当然であるが、先日、興味深いニュースを見た。
神奈川県藤沢市・片瀬東浜海水浴場に「海の家」用の水洗トイレ設備を中心に、調理場・洗い場等からの排水について、県内の海水浴場としては初めての下水道誕生が注目されている。
私は戦後、学生の頃から数十回この片瀬の砂浜を利用しているが、民間団体と行政が共に国全体に思いを巡らせ、この地域での衛生面の改善を行ったことに感銘している。
ただ、総費用2,400万円の大半は民間団体で負担し、行政は僅か16%相当の400万円のみの負担であったことに若干の不満を感じるが...。
そこで今後の課題として話しておきたい事がある。
第1に島国日本には海水浴場の衛生的な開発は必須だ。地形や事業主体等の課題は多かろうが、実現に向けて多方面の業界による支援を期待したい。
第2に環境省選定の「快水浴場百選」といったような、例えば“キレイで清潔な海水浴場100選”なるものを全国の環境団体が主宰し、一大キャンペーンを展開してみてはどうか。
第3に国民運動として海岸域の水質保全と生活排水等水質監視の取り組みを青少年の組織団体の運動として活動すること等をしてほしい。
いずれにしても、今回の片瀬東浜海岸の例を機に、「海の家」の衛生対策の積極的な取り組みが全国規模で行われることに大いに期待したい。
それにしても、海の家で食べるラーメンは何でこんなにも旨いのか。波の音と海辺の雰囲気がそう感じさせてくれるのか。それならば、この先も旨いラーメンを食するために夏の暑さに負けぬよう老体にムチ打ち、体力維持と増進を図って長生きしなければならないと思う今日この頃である。では、また。
(1407-035)