■2019年 第9週(3月3日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第9週の速報によると、239名(前年同週187名・前年同週比27.8%増)の感染者が報告されました。
(グラフ①参照)※別ページで表示(PDF)
今週は九州の過去10年の感染者報告数のデータを紹介します。
参考までに、各府県についてコメントします。
九州は、大都市圏である福岡県を除く7県は毎年ほぼ全国平均の報告数を下回る地域ですが、宮崎県以外はいずれも昨年の報告数は前年を上回っており増加傾向にあります。
●福岡県は、2016年(平成28年)に初めて50名を超えた翌年には減少しましたが、昨年は再び増加して過去最多の54名となりました。
●佐賀県は、2014年(平成26年)の8名を除いて3名を超えたことはありませんでしたが、昨年初めて10名台になりました。
●長崎県は、2015年(平成27年)の15名から翌年は減少しましたが、ここ2年は続けて増加し、昨年は過去最多の18名となりました。
●熊本県は、この地域では福岡に次いで報告数が多い県で、2016年(平成28年)に過去最多の44名となった翌年には大幅に減少しましたが、昨年は再び増加しています。
●大分県は、過去最多の19名となった2014年(平成26年)の翌年には11名に減少しましたが、ここ3年は続けて増加して、昨年は18名となりました。
●宮崎県は、集団感染が起きた2002年(平成14年)以降は、2014年(平成26年)の13名を除いて常に10名以下となっています。
●鹿児島県は、2016年(平成28年)に過去最多の19名となりましたが、翌年には7名に大幅減少しています。
●沖縄県は、2014年(平成26年)に20名となった翌年には11名に減少しましたが、2017年(平成29年)には再び20名台(21名)となり、昨年は過去最多の22名となっています。
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。
見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使い滅菌・消毒という菌対策も考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。 **************************************************************************
営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。