■2019年 第8週(2月24日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第8週の速報によると、219名(前年同週159名・前年同週比37.7%増)の感染者が報告されました。
(グラフ①参照)※別ページで表示(PDF)
今週は中国・四国の過去10年の感染者報告数のデータを紹介します。
参考までに、各府県についてコメントします。
中国・四国は、この地域の9県の中では人口が比較的多い広島県(人口数全国12位)と岡山県(同21位)の2県の報告数が多い傾向があり、その他の7県は全国の平均報告数を下回る地域となっています。
●鳥取県は、2008年(平成20年)の10名の他は常に1ケタ台でしたが、昨年は前年2017年(平成29年)の5名から大幅に増加(前年比+13名)して過去最多の18名となりました。
●島根県は、これまで一度も2ケタを超えたことはありませんでしたが、昨年は前年2017年(平成29年)から大幅に増加(前年比+10名)して初めて2ケタとなる過去最多の14名となりました。
●岡山県は、ここ数年は30名前後で推移していましたが、昨年は前年2017年(平成29年)の29名から大幅に増加(前年比+53名)して過去最多の82名となり、全国では10番目に多い県となりました(前年は22番)。また、前年からの増加数は愛知県の+59名に次いで2番目でした。
●広島県は、三原市の温泉施設で58名の集団感染があった一昨年2017年(平成29年)の109名から98名に減少しましたが、集団感染がなかったことを考えると全般的には増加傾向であったことが考えられます。
●山口県は、過去最多となった前年2017年(平成29年)から1名減って16名でした。
●徳島県は、過去最多となった前年2017年(平成29年)から1名減って14名でした。
●香川県は、3年ぶりに1ケタとなった前年2017年(平成29年)から再び増加(前年比+11名)して過去最多の18名となりました。
●愛媛県は、前年2017年(平成29年)から増加(前年比+8名)して過去最多の20名となりました。
●高知県は、これまでに10名を超えたことはなく、昨年も前年2017年(平成29年)から増加したものの9名でした。
※次週は九州のデータを紹介します。
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。
見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使い滅菌・消毒という菌対策も考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。 **************************************************************************
営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。