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サイボクが温泉閉館 レジオネラ問題で 日高市/埼玉

 2013年(平成25年)1月9日付け読売新聞は、日高市下大谷沢の日帰り温泉施設「サイボク天然温泉『まきばの湯』」の利用客がレジオネラ症を発症した問題で、運営会社の埼玉種畜牧場・サイボクハムは8日、営業再開を断念し、閉館すると発表した、と伝えた。
 県によると、昨年11~12月に施設を利用した50~80歳代の男女8人が、レジオネラ症で肺炎などを発症。
 うち2人の菌の遺伝子パターンが、浴室で採取した菌と一致。
 施設は同12月27日、公衆浴場法に基づき、営業停止命令を受けた。
 同社は同12月6日以降、営業を自粛。
 再開を目指し、消毒方法や管理体制の見直しを進めていた。
 同社は「発症者の心情と事態の重大性、利用客を守れなかった責任から、閉館を決めた」としている。
 取材に対し、同社幹部は「泉質の関係で塩素消毒が効きにくく、レジオネラ症を100%防ぐのは難しい。食を扱う会社として、もう一度問題が起きると、会社自体が立ち直れなくなる」と話し、閉館は経営的な判断だと説明した。
 同社は、今月15日で残務処理を終えて施設を閉じ、温泉をポリタンクで持ち帰りできる併設の温泉スタンドも廃止する。
 建物の再利用については、現段階では白紙としている。
 施設は2004年6月に開業。年間利用客は約30万人で推移した。
 同社の笹崎静雄社長は「発症された利用客、家族、その他の利用客に多大な迷惑と心配をかけ、深くおわびしたい。患者の方々の1日も早い回復を祈るばかり。今後は原点に立ち返り、安全でおいしい豚肉やハム、ウインナーを届けていきたい」としている。

ニュース資料:2013年(平成25年)1月9日(水)読売新聞