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レジオネラ症感染者数
■2017年 第3週(1月22日現在)のレジオネラ症感染者数
 国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
 第3週の速報によると59名の感染者が報告されました。(グラフ@参照)

 前年(2016年)の感染報告数が多い都道府県(以下、地域という)については、2016年第52週をご覧頂くとして、今回は感染地として報告数が多い地域について、まとめてみました。

 通常、”感染報告数”とはレジオネラ患者を診断した医療機関が所在する地域の数値であり、”感染地域”(患者が感染した地域)とは必ずしも一致しません。
 (例)旅行先のA県の入浴施設(ホテル・旅館)を利用してレジオネラ症に感染した人が、B県にある自宅に帰宅後、地元の病院で感染が確認された場合、国立感染症研究所が公表する”感染報告数”はB県でカウントされます。
 また国立感染症研究所からは、”感染報告数”とは別に"感染地域"も公表されています。これは感染した地域が特定できたケースが報告されています。
 前出の例で”感染地域”がA県と特定された場合は、”感染報告数”はB県1名、”感染地域”はA県1名ということになります。
 つまり、ある地域で報告された患者が同じ地域で感染しているとは限らないということです。

 2016年の感染地域の都道府県別のグラフはここをクリックして下さい。

 ということをご理解いただいた上で、以下の表をご覧下さい。
 ●”感染地域”としての報告数の多い都道府県●
        2016年 (2015年 順位)
 @神奈川県・・・・74名 (  87名 @ )
 A東京都・・・・・63名 (  72名 A )
 B兵庫県・・・・・59名 (  45名 E )
 C埼玉県・・・・・57名 (  61名 C )
 D愛知県・・・・・56名 (  66名 B )
 E千葉県・・・・・46名 (  47名 D )
 F北海道・・・・・39名 (  31名 N )
 G栃木県・・・・・37名 (  41名 G )
 G長野県・・・・・37名 (  40名 H )
 G静岡県・・・・・37名 (  36名 K )
 G大阪府・・・・・37名 (  38名 J )

 人口の多い都道府県に加えて、北海道・長野県・静岡県が上位に入っています。
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 ●”感染地域”としての報告数が前年より増加した都道府県●
              (2015年→2016年)
 @秋田県・・・・+21名 (   6名→ 27名 )
 A鹿児島県・・・+15名 (   5名→ 20名 )
 B岐阜県・・・・+14名 (  15名→ 28名 )
 C福井県・・・・+13名 (  10名→ 23名 )
 C兵庫県・・・・+13名 (  46名→ 59名 )
 C熊本県・・・・+13名 (  18名→ 31名 )

 これまで比較的少なかった秋田県・鹿児島県で感染した人が増加しました。
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 ●”感染地域”としての報告数が前年より減少した都道府県位●
              (2015年→2016年)
 @茨城県・・・・−15名 (  43名→ 28名 )
 A兵庫県・・・・−13名 (  87名→ 74名 )
 B東京都・・・・−11名 (  73名→ 63名 )
 C愛知県・・・・−10名 (  66名→ 56名 )
 D新潟県・・・・・−8名 (  33名→ 25名 )
 D富山県・・・・・−8名 (  39名→ 31名 )

 前年に大幅に増加した茨城県(前年比+21名)・兵庫県(同+15名)・
 東京都(同+27名)が減少しました。
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 入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。

 銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
 また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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 見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
 日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
 過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
 
 また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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 厚生労働省は、平成27年3月31日付けで「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
 また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→ここをクリック
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 このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
 ※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
年度別レジオネラ症例数(1999年以降)
@ 年度別レジオネラ症例数
(1999年以降)

レジオネラ症報告数・月毎累計(過去7年間) 月別レジオネラ症報告数(過去7年間))
A レジオネラ症報告数・月毎累計
(過去8年間)
B 月別レジオネラ症報告数
(過去8年間)

レジオネラ症報告数・週毎累計(過去7年間) レジオネラ症報告数・週毎累計(過去7年間)
C レジオネラ症報告数・週毎累計
(過去8年間)
D 週毎レジオネラ症報告数
(過去8年間)
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 営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
 地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。

 また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、レジオネラの検査も行いましょう。

 なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
 どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
 管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。


正しい衛生管理は、正しい知識から!!

水を利用する設備(循環浴槽、冷却塔、人工池・噴水など)を起因とするレジオネラ症等の感染症を防止するためには、衛生に関する知識と安全に対する意識の向上が不可欠です。
入浴施設(スーパー銭湯etc.)、ホテル・旅館、高齢者施設などで衛生管理を担当している方は、まずは学ぶことから始めてみませんか?

水利用設備環境衛生士講習会について

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