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レジオネラ症感染者数
■2016年 第38週(9月25日現在)のレジオネラ症感染者数
 国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
 第38週の速報によると1,054名の感染者が報告されました。(グラフ@参照)
 昨年(2015年)の同週は1,128名で、6.6%減っています。

 昨年より少し早めに報告数が落ち着いてきた感じですが、まだ秋の観光シーズンは続きます。
 宿泊施設のお風呂の衛生管理は引き続き適切に行って頂きますようお願いいたします。

 ところで、以前にも感染地としての報告が多い都道府県を紹介したことがあります(第27週)
 分かりにくいかも知れないので少し説明をしますが、一般的に都道府県ごとに公表されている感染者報告数とは、感染者を診断した病院がその病院がある都道府県に報告した数値であり、その都道府県内で感染したかどうかはわかりません。
 また、感染した地域が特定される場合にはその都道府県も報告しています。

 今回は感染者報告数に対する感染地として特定された報告数の割合が多い都道府県を紹介しましょう。(第37週9月18日現在、感染報告数が10名以上を対象)
 @大分県・・・・120%(12/10)
 A栃木県・・・・116%(22/19)
 B石川県・・・・114%(16/14)
 C鹿児島県・・・109%(12/11)
 D北海道・・・・100%(26/26)
 E長野県・・・・・96%(23/24)
 F京都府・・・・・93%(13/14)
 G三重県・・・・・92%(12/13)
 H新潟県・・・・・91%(20/22)
 H和歌山県・・・・91%(10/11)
 ※カッコ内の数値は、左が感染地に特定された数、右が感染報告数

 この数値を見ると興味深いのは、毎週このページでも掲載している報告数の多い都道府県とは全く重なっていないということです。
 東京都は全国で一番多い89名の報告がありますが、感染地として特定された人数は41名とその割合は半分以下の48%です。2番目に報告数の多い神奈川県は78名に対して45名(58%)、3番目の埼玉県は61名に対して41名(67%)、4番目の愛知県は52名に対して31名(60%)、5番目の千葉県は50名に対して33名(66%)となっており、人口が多く入浴施設や冷却塔、水景施設など感染源となる可能性がある場所も多く地元で感染した人も多くいるが、旅行先や出張先で感染して帰宅後に発症している人も多いということが想像できます。(あくまでも推測に過ぎませんが)
 
 自分の施設のある地域が感染の原因となっていないか、さらに自分の施設が原因となっていないか、そういった観点から数字を見ることもたまにはしてみても良いのではないでしょうか。

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 入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。

 銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
 また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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 見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
 日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
 過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
 
 また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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 厚生労働省は、平成27年3月31日付けで「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
 また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→ここをクリック
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 ■報告数が多い都道府県■
  @東京都・・・・・91名 (−4)
  A神奈川県・・・・78名 (−21)
  B埼玉県・・・・・62名 (+5)
  C愛知県・・・・・53名 (−19)
  D大阪府・・・・・50名 (−9)
  D千葉県・・・・・50名 (−10)
  F兵庫県・・・・・48名 (−1)
  G福岡県・・・・・37名 (+1)
  H静岡県・・・・・36名 (+2)
  I茨城県・・・・・31名 (−22)

  ※( )内の数字は前年同週との比較
  人口の多い地域における報告が比較的多い傾向にあります。
 (注)感染地と報告された都道府県とは必ずしも一致するものではありません。
 このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
 ※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
年度別レジオネラ症例数(1999年以降)
@ 年度別レジオネラ症例数
(1999年以降)

レジオネラ症報告数・月毎累計(過去7年間) 月別レジオネラ症報告数(過去7年間))
A レジオネラ症報告数・月毎累計
(過去8年間)
B 月別レジオネラ症報告数
(過去8年間)

レジオネラ症報告数・週毎累計(過去7年間) レジオネラ症報告数・週毎累計(過去7年間)
C レジオネラ症報告数・週毎累計
(過去8年間)
D 週毎レジオネラ症報告数
(過去8年間)
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 営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
 地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。

 また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、レジオネラの検査も行いましょう。

 なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
 どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
 管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。


正しい衛生管理は、正しい知識から!!

水を利用する設備(循環浴槽、冷却塔、人工池・噴水など)を起因とするレジオネラ症等の感染症を防止するためには、衛生に関する知識と安全に対する意識の向上が不可欠です。
入浴施設(スーパー銭湯etc.)、ホテル・旅館、高齢者施設などで衛生管理を担当している方は、まずは学ぶことから始めてみませんか?

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