■2016年 第32週(8月14日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第32週の速報によると846名の感染者が報告されました。(グラフ@参照)
昨年(2015年)の同週は896名で、5.6%減っています。
今回は、前年の同週と比べて報告数が増えているところと、減っているところを取り上げてみました。
全国では、前年の同週よりも50名減少しています。
まずは、減少数が多い順に
@神奈川県−22(前年81→今年59)
A茨城県 −17(前年44→今年27)
B京都府 −13(前年23→今年10)
C愛知県 −12(前年60→今年48)
D栃木県 −11(前年26→今年15)
となっています。
一方、増加数が多いのは順に、
@秋田県 +13(前年 5→今年18)
A熊本県 +10(前年12→今年22)
B埼玉県 + 9(前年42→今年51)
B宮城県 + 9(前年13→今年22)
D群馬県 + 7(前年18→今年25)
D鹿児島県+ 7(前年 3→今年10)
となっています。
都道府県によって前年の報告数の多少に差があることから、増えたあるいは減ったからといってそのことを単純に評価をすることは難しいと思いますが、指標の一つとして地域の状況を知ることにより、日々の衛生管理に対する意識を高めて頂ければと思います。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで
「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→
ここをクリック
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■報告数が多い都道府県■
@東京都・・・・・71名 (+1)
A神奈川県・・・・59名 (−22)
B埼玉県・・・・・51名 (+9)
C愛知県・・・・・48名 (−12)
D大阪府・・・・・44名 (−4)
E兵庫県・・・・・42名 (+6)
F千葉県・・・・・34名 (−5)
G福岡県・・・・・27名 (−1)
G茨城県・・・・・27名 (−17)
I群馬県・・・・・25名 (+7)
※( )内の数字は前年同週との比較
人口の多い地域における報告が比較的多い傾向にあります。
(注)感染地と報告された都道府県とは必ずしも一致するものではありません。
このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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@ 年度別レジオネラ症例数
(1999年以降) |
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A レジオネラ症報告数・月毎累計
(過去8年間) |
B 月別レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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C レジオネラ症報告数・週毎累計
(過去8年間) |
D 週毎レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。